
談で学び始めました。
午前中は、幼稚部の教室の後部で勉強し、午後は口話教育やカード作りなど。月に二回(土曜日)通学しました。学校で境遇が同じ人たちとお会いし、話をして帰宅したときは、「気持ちが晴々し、体が軽くなる」のを覚えました。二年間、教育相談に通ってろう学校の幼稚部に入学しました。家からの通学は困難のため寄宿舎に入れてもらいました。
家族と別れて生活することは、どんなことかわかりません。友だちがたくさんおり、息子は団体生活に入るのでとても喜んでいました。入舎したときは母子とも三泊四日でしたので嬉しそうでした。
四日目、親が帰るときは大変でした。そのときのことを思うと、今でも胸がじんとします。寮母先生と子供との戦いでした。寮母先生には大変お世話になりました。親以上に親身になっていただき感謝に耐えません。
いよいよ小学部に入学させていただき勉強を始めました。心身ともに成長し、いろいろと身につき、親としても気持ちをより一層ひきしめて見守りました。大変にきびしくしたこともありました。でも、健康でなによりでした、小学部の四年生から汽車通学を始めました。駅まで自転車で十五分かかります。新調した自壊車で通学を始めた姿は本当に嬉しそうで、元気に走った姿が今も目に浮かびます。
小学部も大過なく卒業、中学部へと進学しました。宿舎にいたころは少し肥満型で寮母先生が心配されましたが、通学するようになってそれも解消し、身長が伸びて中学生らしくなりま
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